つぼです。
西宮(兵庫県)で行われた大学ボクシング部の同期会に参加したついでに、小豆島(香川県)へ行きました。この10年、日本の離島巡りを続けていますが、瀬戸内海の離島は久しぶりです。
今回は小豆島について書きます。
この旅では、「地球の歩き方 JAPAN 島旅13 小豆島(瀬戸内の島々①)」を利用しました。
神戸から夜行フェリーで小豆島へ
ジャンボフェリーが運行するこんぴら2は、定刻の深夜1時に神戸三宮フェリーターミナルを出航しました。
船内では雑魚寝です。サウナ付きの浴室があったので、乗船後と下船前に利用しました。
売店ではブランケットを無料で借りることができます(先着順)。
こんぴら2は高松東港を経由し、定刻の7時15分に小豆島の南東部にある坂手港に到着しました。
神戸と坂手を結ぶフェリーは毎日3~4便運航しています。
フェリーには車、バイク、自転車のまま乗船することもできます。通常期は予約なしでも乗船できますが、繁忙期は満船となる場合もあるので予約するのがいいでしょう。詳しくはジャンボフェリーのウェブサイトをご覧ください。
本州だと神戸のほか、姫路、日生、宇野、岡山などからもフェリーが出ています。
四国だと高松から多くのフェリーや高速艇が出ています。
東京から行くなら、飛行機で高松を経由するのが便利です。
レンタルバイク(50cc原付)で小豆島を回る
坂手港からはオリーブバスに乗って島の西部にある土庄(とのしょう)港へ移動しました。所要時間は約50分。小豆島は結構広く、瀬戸内海では淡路島に次いで2番目、日本では19番目に大きな島です。
土庄港で小豆島安全レンタカーのスタッフと合流し、バイク(50cc原付)を借りました。バイクのレンタル料金は1,500円/時間、3,500円/24時間(2日目以降は3,000円)。前日までに予約すれば、店のスタッフが土庄港までバイクを持って来てくれます。
レンタル自転車もありますが、広くて起伏のある小豆島を自転車で回るには相当な体力と時間が必要です。悪天候や冬場でなければ、レンタカーより小回りのきくレンタルバイクが便利かもしれません。青空の下、バイクで海岸沿いや山あいを走るのは気持ちが良いですよ。
あと、安全モータースという会社では公道用ゴーカートを借りることができます。詳しくはこちら。
小豆島は観光名所がたくさん!
小豆島の広さは先述のとおりですが、観光名所もたくさんあります。私が滞在した1日半では網羅できていませんが、見聞したことをざっと紹介します。小豆島旅行の参考になれば幸いです。
エンジェルロード(天使の散歩道)
まずは、土庄港から原付で10分ほどのエンジェルロード(天使の散歩道)へ。ここは引き潮のときだけ現れる砂州の道で、小豆島で外せない観光名所のひとつです。
初日は終日曇り空でしたが、2日目は晴天に恵まれました。空が青いと写真映えします。
エンジェルロードは恋人の聖地にもなっています。
ここを訪れた恋人たちは約束の丘に登って、展望台で愛を誓うのでしょうか。
この日泊まった小豆島グランドホテル水明の部屋からもエンジェルロードがよく見えました。
小豆島グランドホテル水明は設備は古いですが、温泉があって立地も良いので、土庄エリアに泊まるならオススメできます。
こまめ食堂
初日の昼食はこまめ食堂で「棚田のおにぎり定食」をいただきました。
こまめ食堂は小豆島の食文化を伝える昭和な雰囲気漂う食堂で、島の旬な食材を使って丁寧に手作りした料理を出します。手作りのスイーツやジュースもあります。
人気があるので、混み合う時は来店順に整理券が配られます。私は11時開店の15分くらい前に店に着きましたが、既に整理券が配られていて、この日5番目の客でした。
棚田のおにぎり定食の写真を見てください。
こだわりの手作り料理がこれだけ付いて、1,380円(税込)です。
右の白い皿に載る魚は時期によって変わりますが、この日はバリ(アイゴ)という魚でした。
丁寧に時間をかけて、きれいさっぱり完食しました。どれも美味しかったです。
店は日本の棚田百選に選ばれている中山千枚田の中にあります。
店のすぐそばには農村歌舞伎の舞台もあるので、食事のついでに寄ってみるといいでしょう。
こまめ食堂、オススメです。
夜は営業していないので、チャンスは昼食のみです(営業時間:11時~16時)。
寒霞渓(かんかけい)
寒霞渓は小豆島を代表する景勝地で、日本三大渓谷美のひとつになっています(あとふたつは大分県の耶馬溪と群馬県の妙義山)。
私は山道を原付で走って頂上まで行きましたが、麓と頂上を結ぶロープウェーも運行しています。また、表12景、裏8景という登山道もあります。
曇り空でもなかなか壮大な景色なので、晴天だとかなりの絶景だと思います。紅葉の美しさも格別らしいので、もし小豆島を再訪するなら、紅葉の時期にします。
二十四の瞳映画村
ここは映画『二十四の瞳』の小豆島ロケ用オープンセットを活用した施設群です。
閉村の30分前に行ったので駆け足での見学でしたが、村内には土産屋やカフェ、映画『八日目の蝉』のロケで使われた素麺屋などもあるので、時間に余裕があれば、2~3時間ここで過ごすこともできそうです。
期間限定で、映画の主人公の大石先生が岬の分教場まで通った海の道を再現した渡し舟が出ています。オリーブビーチから映画村まで、車で約30分かかる道のりを、渡し舟は約10分で結びます。
渡し舟の最新情報はこちらで確認してください。
醤の郷(ひしおのさと)
小豆島の醤油造りは400年もの歴史を持つ伝統産業です。明治の最盛期には約400軒もの醤油醸造所があったそうです。
醤の郷には現在も20軒以上の醤油蔵や佃煮工場が軒を連ね、いくつかの醤油蔵などが経済産業省の近代化産業遺産に認定されています。
醤の郷には昔ながらの製法で醤油造りを続けている蔵も多く、散策路には芳ばしい醤油の香りが漂っています。見学可能な蔵や工場もあります。
小豆島お遍路
小豆島には四国とは異なる独自の八十八ヶ所霊場(お遍路)があります。全行程は約150キロで、四国霊場の10分の1のスケールです。
島を原付で走っていると、あちこちで霊場を見かけたので、いくつかの霊場に寄りました。
樹齢千年のオリーヴ大樹
小豆島ヘルシーランド㈱の「オリーヴの森」には樹齢千年を超えるオリーブの大樹が植えられていて、事前申し込みなしで誰でも見学することができます。
この大樹、スペイン全体の約80%のオリーブオイルが生産されているアンダルシア地方から1万キロの海路を経て小豆島にやって来たそうです。
この植樹に携わったプラントハンターの西畠清順さんは、植物調達のために世界中を駆け回っているのだとか。プラントハンターという職業ははじめて知りました。楽しそう。
重岩(かさねいわ)
小瀬石鑓神社のご神体として祀られている重岩は、小豆島の最西部の山の頂上にあるパワースポットです。
山の中腹にある駐車場から頂上まで長い石段を20分ほど登ります。最後はロッククライミングのごとく鎖(ロープ)が頼りです。なかなかキツイです。
しかし、頑張って登れば、息を吞むような絶景が待っています。
頂上からは瀬戸内海に浮かぶ島々や四国が一望できます。私は午前中に行きましたが、夕陽も綺麗だと思うので日没時に行くのもいいかもしれません。
道の駅 小豆島オリーブ公園
明治41年、当時の農商務省が三重県、鹿児島県、香川県で、アメリカから輸入したオリーブの苗木を使って試作をしたことから、小豆島でオリーブの栽培が始まりました。
他の地域が木の成長に伸び悩み栽培を断念する一方で、小豆島オリーブ公園のある西村地区に植えたオリーブだけが順調に育ったそうです。
この公園には、土産屋やカフェ、レストランをはじめ、映画『魔女の宅急便』で使われたロケセット、ギリシャ風車などがあります。高台にあるので眺望もよいです。
スケジュールの都合で短時間しか滞在できませんでしたが、時間があればゆっくり過ごしたい場所です。温泉や宿泊施設もあるので、ここに泊まるのもいいと思います。
豆知識ですが、小豆島では3月15日をオリーブの日と制定しています。これは、昭和25年3月15日、昭和天皇が小豆島を巡幸の際にオリーブの種を蒔かれたことにちなんでいます。
また、香川県ではオリーブを県花と県木としています。
迷路のまちと土淵(どぶち)海峡
土庄町にある全長2.5キロの土淵海峡は、1996年に「世界一狭い海峡」としてギネスブックに認定されました。海峡の幅は最大で400メートル、一番狭い所では9.93メートルです。
土渕海峡と平行するように並ぶ土庄町役場の商工観光課では、100円で土淵海峡の横断証明書を発行しています。
この辺りは迷路のように入り組んだ路地が現存し、ズバリ「迷路のまち」と呼ばれています。
原付を返却する前の短時間のみの滞在で、じっくり歩くことができなくて残念でした。
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