つぼです。2024年の夏休みに訪れたモンゴルについて書きました。
これからモンゴルへ行く人にとって有益な情報も盛り込んでいますので、最後まで読んでいただけますと幸いです。
旅のガイドブックはお馴染みの『地球の歩き方』を使用しました。
モンゴルの基本情報
アクセス
モンゴルの玄関口は首都ウランバートルのチンギス・ハーン国際空港です。
モンゴルの伝説的な偉人の名がついたこの空港は日本の援助で建設されました。2021年に開港し、現在も日本の企業が空港の運営に参画しているそうです。
<直行便>
さて、そんなチンギス・ハーン国際空港ですが、MIATモンゴル航空、アエロモンゴリアが成田⇔ウランバートルの直行便を運航しています。所要時間は約5時間30分です。
夏の観光シーズンには、MIATモンゴル航空が関空⇔ウランバートルの直行便も運航しています。
<ソウル経由便>
韓国のソウル⇔ウランバートルは多くの直行便があります。モンゴルの前後にソウルに寄るのもオススメです。私は直行便で行き、帰りはソウル経由にして、ソウルに1泊しました。
日本との時差
日本とウランバートルの時差は1時間で、日本の方が1時間進んでいます。
モンゴル西部はウランバートルと1時間の時差があります(日本の方が2時間進んでいます)。
通貨と為替レート
モンゴルの通貨は、トゥグリグ(MNT)です。
為替レートは、約0.04円/MNT(2024年9月)です。
言語と宗教
<言語>
モンゴル語です。
主にキリル文字で表記されます。
<宗教>
チベット仏教が浸透しています。
西部のカザフ系住民は主にイスラム教徒です。
存在感を増す韓国
近年、モンゴルでは韓国の存在感が増しています。CUなど韓国系のコンビニがたくさんあるほか、韓国料理も普及しています。
首都ウランバートルについて
世界で最も寒い首都
モンゴルの首都ウランバートルは、標高約1350メートルの盆地にあります。
「世界で最も寒い首都」といわれ、年間の平均気温はマイナス0.7度で、冬はマイナス30~40度になることもあるそうです。
人口の半分が暮らす都市
モンゴル国家統計局によると、2023年のモンゴル全体の人口は約350.5万人で、ウランバートルの人口は約173.5万人です。
近年、地方からウランバートルに移住する遊牧民が増え、現在では人口のほぼ半分がウランバートルで暮らしています。
問題(交通渋滞、大気汚染、貧富の差)
首都への過度な人口集中により、交通渋滞、大気汚染、貧富の差などの問題が生じています。
交通渋滞が酷いので、移動時間には余裕をもった方がいいです。
冬季の大気汚染は世界最悪レベルのようです。その主な原因は、厳しい寒さを凌ぐために周辺のゲルで使われる燃料から出る煙です。状況がよく分かる記事を見つけたのでリンクをつけておきます。
ウランバートルの市街地は高層ビルが並ぶ都市ですが、町の北部を中心に広がるゲル地区では、地方から移住してきた元遊牧民が経済的に厳しい暮らしをしているようです。
貧富の差が影響しているのか、バスの中などではスリが多いという情報があります。
滞在中、ゲル地区にも足を運びたかったのですが、時間が足りませんでした。
貧富の差やゲル地区の様子に興味がある人は、私の尊敬するユーチューバー Bappa Shotaさんの番組をご覧ください。
スフバートル広場
さて、ここからはウランバートルの名所などを紹介します。
スフバートル広場はウランバートルの中心部にあります。
ウランバートルを訪れたなら、一度は歩くことになるのではないでしょうか。
ちなみに、スフバートルとはモンゴルの英雄「ダムディン・スフバートル」のことです。
モンゴルの紙幣に描かれたり、モンゴル南部のセレンゲ県にはスフバートルという町(県都)があるなど、スフバートルはなかなかの人気者のようです。
ノミンデパート
社会主義時代に建てられたモンゴル最大のデパートです。
フェルトやカシミヤなどモンゴルの定番みやげ物も多く揃っているので、滞在中に一度は寄りたい場所です。
ウランバートル鉄道駅
モンゴルの鉄道網は発達しているとはいえませんが、ウランバートルから、北はロシア、南は中国との国境まで鉄道が通っています。
私は鉄道には乗っていませんが、散歩がてら駅舎を見に行きました。
ドラゴンバスターミナル
ウランバートルと地方を結ぶ長距離バスが発着するドラゴンバスターミナルです。ウランバートルの郊外にあります。利用する場合は、交通渋滞を考慮して移動することをおすすめします。
私はウランバートル⇔ハラホリンの長距離バスに乗りました(片道約6時間)。
社会主義時代の建物
モンゴルは、1924年、ソビエト連邦に続く世界で2番目の社会主義国家「モンゴル人民共和国」として建国された後、約70年間にわたり社会主義体制を敷いていました。
ウランバートルの中心部には社会主義時代の建築物が数多くあり、当時の面影を感じました。
ガンダン寺とチベット仏教
ガンダン寺は、1838年に建立されたチベット仏教寺院で、モンゴル人の信仰の中心地になっています。
ウランバートルの街中にはチベット仏教にまつわる場所が点在しています。次の写真はダシチョイヒン・ヒードという別の寺院です。
モンゴルの食事情
遊牧民の伝統的な食文化
モンゴル遊牧民の伝統的な食生活には赤い食べ物と白い食べ物があります。
赤い食べ物 | 羊肉や牛肉など | 冬に食べる |
白い食べ物 | 乳製品など | 夏に食べる |
肉は冬だけ食べて、夏は家畜を太らせるため、乳製品だけを食べる習慣ができたそうです。
ザハ(市場)では様々な乳製品(白い食べ物)が売られています。
基本的な味付けは塩で、香辛料や調味料はほとんど使いません。
モンゴル料理について分かりやすく解説したnoteを見つけたのでリンクをつけておきます。
羊肉、羊肉、羊肉・・・
事前に「モンゴル料理は羊肉ばかり」と知っていましたが、実際にその通りでした。
肉に関しては、牛肉などもありますが、ほぼ羊肉といっていいでしょう。
例えば、ボーズという代表的なモンゴル料理がありますが、この蒸し餃子の飴はほぼ羊肉です。
なお、内陸国で海のないモンゴルに魚料理はありません。
野菜が少なすぎる(涙)
耕作する文化のないモンゴルでは野菜を食べる習慣がほとんどなかったようです。
普段野菜中心の食生活をしている私は、野菜の少ない食事に若干苦労しました。
例えば、次の写真はある日の夕食ですが、野菜がほとんど入っていません。
次の写真は別の日の昼食ですが、ピーマンが入っていてホッとしました(笑)。
肉食の国のヴィーガン料理
肉食のモンゴルでも、都市化が進んだウランバートルでは野菜を食べる人も増えているそうです。
なんと、ヴィーガン(完全菜食)料理店もあります。
ウランバートル中心部にある「Agnista Restaurant」ではヴィーガン・モンゴル料理をいただくことができます。私はモンゴルでの最後の夕食で利用しましたが、とても美味しく、腹も心も満たされました。
おすすめのカフェ
ウランバートルのガンダン寺や東横INNウランバートルの近くにある「Potala Coffee Shop」はビルの11階にあって、眺望が素晴らしいです。
コーヒーやスイーツも美味しいので、時間があれば寄ってみたいカフェです。
モンゴルの風景
はじめに
私が見たモンゴルはウランバートルやハラホリンなど中央部のほんの一部です。
カザフ遊牧民が暮らす西部、南部のゴビ砂漠など、モンゴルには多様な風景があります。
エルデニ・ゾー
ハラホリンにあるエルデニ・ゾーは1586年に建てられたモンゴル最古の仏教寺院です。
現在のハラホリンには、元が成立する前、カラコルムというモンゴル帝国の首都がありました。エルデニ・ゾーはその跡地に建てられました。
なお、ハラホリンの周辺は「オルホン渓谷の文化的景観」として世界遺産に登録されています。
ゲル
モンゴル遊牧民が暮らす移動式住居「ゲル」は草原に点在しています。
旅行者は草原にあるツーリストキャンプや街中のゲストハウスなどでゲルに泊まることができます。
もし遊牧民が暮らす本物のゲルに泊まりたいなら、それも叶います。
私はハラホリンの町外れにあるガヤズ・ゲストハウスのゲルに泊まりました。
ゲルの中はこんな感じです。
草原で乗馬
草原で乗馬するなら、現地の旅行会社やホテルなどで手配してもらうことができます。
私はハラホリンの町から車で20分ほど走った場所にある草原で、遊牧民のおじさんに誘導してもらいながら、1時間の乗馬体験をしました。
草原と家畜(五畜)
モンゴル遊牧民は「五畜」と呼ばれる家畜を飼っています。
<五畜>
①ウマ、②ウシ、③ヒツジ、④ヤギ、⑤ラクダ
※北部の一地域にはトナカイを家畜にしている遊牧民もいます
ハラホリン滞在中に撮った草原と家畜の写真を何枚か載せておきます。
朝焼けの中、素敵な風景に出合いました。
乗馬のため訪れた遊牧民のゲルの周辺では、馬が昼寝していました。
癒されます。
同じく、牛がくつろいでいました。
平和です。
羊の群れにも出合いました。
青空が映えます。
草原とあしながおじさん
ハラホリン3日目の朝、草原を散歩中、ふと見たら自分の足が長くなっていたので、記念に写真を撮っておきました。
意外と近いのに、これまで訪れたことのなかったモンゴルの地を踏むことができてよかったです。
バヤルララー(モンゴル語で「ありがとう」)。
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