某ホテルでの柔軟剤汚染の実態

化学物質過敏症
この記事は約16分で読めます。

つぼです。化学物質過敏症という厄介な持病があります。

この記事では、先日利用したホテルで遭遇した柔軟剤汚染の実態をお伝えします。

化学物質過敏症を患う者にとって、柔軟剤は猛毒に等しいです。もちろん、柔軟剤は化学物質過敏症ではない人にとっても有害であることは間違いありません。

柔軟剤による健康被害が少しでも減ることを願って、この記事を書きます。

柔軟剤の危険性について

柔軟剤の危険性について

参考までに、このブログの中でよく読まれている柔軟剤の危険性に関連する記事のリンクをつけておきます。

Kaoソフターという業務用の柔軟剤には、次のような危険有害性情報が書かれています。詳しくは記事をご参照ください。

【危険有害性情報】
生殖能または胎児への悪影響のおそれ。
水生生物に有害。

柔軟剤と食品汚染について

マイクロカプセルと柔軟剤による食品汚染について書いた記事のリンクもつけておきます。

某ホテルで遭遇した柔軟剤汚染

部屋に入った瞬間、異臭を感知

さて、ここからは、先日遭遇した柔軟剤の汚染について書きます。

この日、東京の浅草にあるホテルに泊まったのですが、部屋に入った瞬間、異臭を感知しました。

・・・柔軟剤かな?

と思って寝具の臭いをかいでみたものの、感知した臭気ではありません。

ふと、窓にかかるカーテンに近づくと、その臭気が強くなったように感じました。

街中でもよく漂っている柔軟剤の不快な臭気です。

異臭源はカーテン

思い切ってカーテンに鼻を近づけて臭いをかぐと、呼吸器を突き刺すような危険な臭気がっ!!

これはやばいっ!!

直ぐに咳が出て、遺伝子レベルで危険を認識しました。

異臭源はカーテンでした。

1泊だけなので我慢するかどうか少し考えたものの、とても耐え切れそうにありません。

そこで、ホテルのフロントにカーテンを取り外すようお願いしてから外出しました。


外出先から部屋に戻ると、カーテンは取り外されていました。

強烈な異臭に動転していたのか、取り外す前のカーテンの写真を撮り忘れてしまいました。

蛇足ですが、7階の部屋からは浅草寺も見えて、なかなか良い景色でした。

部屋中が汚染されている

困ったことに、カーテンが取り外されても、部屋の中には不快な臭気が残っています。

はっきり言いましょう。

この部屋の中は完全に汚染されていました


例えば、寝具の上にも例の異臭が残っていました。汚染された寝具で寝るなんて、悪夢です。


例えば、この絵画も汚染されていました。額縁を指で拭って、その指に恐る恐る鼻を近づけてみると・・・。柔軟剤の臭気が喉を突き刺してきました。


例えば、このラックも汚染されていました。ラックを指で拭って、その指に恐る恐る鼻を近づけてみると・・・。以下同文です。


例えば、うっかりテーブルの上に置いてしまっていたビタミンCサプリメントの容器も汚染されてしまいました。

なんてこった・・・。

ビタミンCは、体内に取り込んでしまった有害物質を解毒してくれるので、化学物質過敏症の対策として有効です。

カムカムはペルーアマゾン原産のフトモモ科の植物で、カムカムの実は植物の中で最も多くのビタミンCを含むと言われています。

株式会社ヤマノの「カムカム-junsui-(純粋)」の原材料は、カムカムとカプセルの原料として使われている植物由来のプルランのみ。オススメのビタミンCサプリメントです。

柔軟剤汚染はどのように広がるのか?

柔軟剤に使われているマイクロカプセル

この健康被害を受けて、柔軟剤による汚染がどのように広がるのか改めて想像してみました。

多くの柔軟剤にはナノ(10億分の1)サイズの成分さえ入れることのできる超極小のマイクロカプセルが使われています。マイクロカプセルはその細かさゆえ、あらゆる場所に入り込みます。

上記事例の場合、おそらく部屋の中は元々ある程度汚染されていて、カーテンを取り外す際に、カーテンに残存していたマイクロカプセルが飛び散って汚染が拡散されたのだと推測しています。

どこまでも拡散するマイクロカプセル

例えば、あれほどマイクロカプセルで汚染された空間であれば、マイクロカプセルは衣類にも付着するでしょう。

そして、マイクロカプセルが付着した衣類を身に着けて外へ出たならば、マイクロカプセル汚染は外へ広がります。

例えば、マイクロカプセルに汚染された衣類を着てスーパーの野菜売り場に行ったならば、マイクロカプセルは野菜に付着するでしょう。

そして、マイクロカプセルが付着した野菜を買った人の家の中へマイクロカプセルが入り、家の中のあらゆるものに付着することになります。

更に言うと、野菜を洗っても取り切れないマイクロカプセルが体内へ入っても何ら不思議ではありません。

もしかすると、この想像は極端かもしれませんが、『マイクロカプセル香害 柔軟剤・消臭剤による痛みと哀しみ』という本では、「水道水から柔軟剤の香りがする」という香害に苦しむ人の痛ましい声も紹介されています。

柔軟剤やマイクロカプセルによる汚染とはこういうことなのです。

某ホテルの柔軟剤に対する対応

後日、前述した某ホテルの問い合わせフォームから、この件について、記事「【危険!】あなたはそれでも柔軟剤を使いますか?=柔軟剤の危険有害性情報に震撼した日=」のリンクをつけて連絡しました。

ホテルからの返信で、カーテンはホテルで洗濯していたこと、柔軟剤はP&Gの「レノア」を使用していたことが分かりました。

このホテルの担当者は、私の記事を読んで柔軟剤の危険性を認識してくれたようで、「今後は柔軟剤の使用を停止していく」という記述もありました。

この体験により、ほんの少しでも、柔軟剤による汚染の拡大を抑えることができたなら幸いです。

宿泊業に携わる皆様へ

ホテルでよくある化学物質汚染

この記事では、たまたま遭遇したホテルのカーテンと柔軟剤について書きましたが、これはまれなケースだと思います。

ホテルでよくある化学物質汚染を書いておきますので、おもてなしの参考になれば幸いです。

  • 寝具に残る柔軟剤や合成洗剤
  • 風呂場に置かれたシャンプーやリンス(容器から化学物質が漏れる)
  • 部屋に置かれたファブリーズや芳香剤(同上)
  • 清掃時に使う洗剤
  • フロントなどのディフューザー

宿泊業に関わる人は、宿泊客が快適に気持ちよく過ごせるように心を砕いていると思います。

しかし、良かれと思ってやっていることが、宿泊客や従業員の健康を害するとしたら、どうでしょうか。

ぜひ再考してもらいたいものです。

化学物質汚染のないおもてなし

化学物質汚染のないおもてなしを考える参考になりそうな情報を載せておきます。

少し古いですが、独立行政法人国民生活センターが発表した「柔軟剤のにおいに関する情報提供」はこちら

香害について積極的に発言しているシャボン玉石けんの香害に関するページはこちら

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