つぼです。『地図でスッと頭に入るインド』という本を読みました。インドのことを広く浅く知るには良い本と思い、紹介とメモを兼ねて久しぶりに記事を書いています。
インドは好き嫌いが分かれるらしいですが、私は好きな群です。コロナ禍前、最後に旅したのがインドでした(2019年末~2020年始)。本書を読んで、改めてインドの奥深さに触れ、すぐにでも飛んで行きたくなりました。
プロローグ:インドの基本
主な内容
この章ではインドの基本として、次のような情報が記載されています。
・政治
・経済
・外交
・地理
・気候
・人口
・映画
・料理
・国境問題(対パキスタン、対中国)
・社会問題(格差、人権、環境汚染など)
また、コラムでは豊富な写真でインドの世界遺産が紹介されているほか、IT産業と経済の強み、高等教育と高度人材、日印経済関係などについて解説されています。
補足①世界遺産
本書では世界遺産の件数について言及がなかったので、調べました。
2025年3月時点で、インドにある世界遺産の数は43件。そのうち文化遺産が35件、自然遺産が7件、複合遺産が1件。件数は世界第6位です。
【2025最新】インドの世界遺産43件を一挙紹介!観光見どころ&アクセス情報 | 地球の歩き方
補足②人口
AIによると、インドの人口は2023年に中国を抜き、世界最多の14億2860万人以上に達しました。国連の推計によると、2025年には更に増加し、14億5461万人になると予測されています。
本書で引用されている国連の中位推計では、インドの人口ピークは2061年で、17億0128万人です。
1章:北インド
概略(47ページより引用)
首都デリーがあり、農業が盛んな北インド。
インド料理といえば、思い浮かべるのが北インドの料理。
日本人になじみの深い観光地も紹介。
紹介されている町
この章では次のような町が紹介されています。
・デリー
・ジャイプル
・ジョードプル
・ウダイプル
・ジャイサルメール
・アグラ
・ヴァラナシ
・アムリトサル
・チャンディーガル
・シムラ
・スリナガル
デリーの人口
町の紹介では人口が記載されているのですが、デリー首都特別地域全体の人口はインド最多の3381万人(2024年)です。インドには人口1000万人を超えるメガシティがいくつかありますが、デリーは断トツの1位です。
ちなみに、2024年の東京都市圏(東京都、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市など)の人口は3712万人で世界1位です。
【2024年】世界の都市圏人口ランキング(国連) | 都市圏人口世界1位は東京都市圏|セカイハブ
ジャイサルメールについて
ジャイサルメールはラージャスターン州北西部のパキスタンとの国境まで80キロの場所にあります。夕陽に照らされると街全体が黄金色に輝くことから「黄金の街」とも呼ばれるそうです。
ジャイサルメールの名前くらいは知っていましたが、本書を読んで、いつか必ず行く場所のひとつに加わりました。12世紀にラージプート族の王によって建設されたジャイサルメール城(世界遺産)などを歩いてみたい。
【余談】私が訪れた北インド
この章で紹介されている町の中で、デリー、ジャイプル、ウダイプル、アグラ、ヴァラナシ、アムリトサルには行ったことがあります。
デリーやウダイプルを訪れたときの思い出を綴った記事のリンクをつけておきます。
2章:南インド
概略(79ページより引用)
穏やかな土地柄で、教育水準が高い南インド。
料理や音楽・舞踏といった文化は北インドと一線を画す。
魅力いっぱいの南インドのユニークさを知ってほしい。
紹介されている町
この章では次のような町が紹介されています。
・ベンガルール(バンガロール)
・コッチ(コーチン)
・チェンナイ(マドラス)
・マドゥライ
・ハイデラバード
インドのシリコンバレー
ベンガルールはインドのシリコンバレーと呼ばれています。グーグルなどの世界的IT企業も拠点を構え、同国のIT産業を牽引しています。人口1401万人(2024年)を擁するメガシティです。
【余談】私が訪れた南インド
私は南インドにはほとんど行ったことがありませんが、カルナータカ州の小さな村ハンピの訪問記があるのでリンクをつけておきます。
3章:西インド
概略(95ページより引用)
商業の中心、西インド。
金融の中心ムンバイには高層ビルが立ち並び、
ゴアのビーチにはフェスの音楽が鳴り響く。
紹介されている町
この章では次のような町が紹介されています。
・アハマダーバード(アーメダバード)
・ムンバイ(ボンベイ)
・プネー(プーナ)
・アジャンタ・エローラ
・ゴア
モディ首相の故郷
インドのナレンドラ・モディ首相はアハマダーバード近郊の小さな町で生まれたそうです。モディ氏はグジャラート州首相時代に州を発展させ、2014年にインド首相となりました。2024年6月から連続3期目に入りました(任期5年)。
【余談】私が訪れた西インド
この章で紹介されている町の中で、私はムンバイとゴアには行ったことがあります。訪問後に書いた記事のリンクをつけておきます。
4章:東インド
概略(111ページより引用)
イギリスによる植民地時代、首都が置かれていたのが
東インドのコルカタ(カルカッタ)。
ダージリンにはかつての総督府があり、文化の香りが豊かな地。
紹介されている町
この章では次のような町が紹介されています。
・コルカタ(カルカッタ)
・ダージリン
・ブッダガヤ
【余談】私が訪れた東インド
この章で紹介されている町の中で、私はコルカタとダージリンには行ったことがあります。
5章:その他の地域
概略(119ページより引用)
多様性の国、インドのなかでも特別にユニークな地域たち。
なかなか行けない秘境、先住民たちの独特な文化・芸能。
こここそが魅力溢れるインドの真骨頂。
紹介されている地域
この章では北東インド、中央インド、アンダマン・ニコバル諸島などインドの中の辺境や秘境などが紹介されています。
センチネル族
この章ではアンダマン諸島の北センチネル島の先住民「センチネル族」が特に印象的でした。センチネル族は外界との接触を拒み、島に近づく者は襲撃されるそうです。インド政府も不干渉政策を取り、渡航が禁じられているそうです。
ウィキペディアによると、センチネル族の推定人口は50~200人で、今もなお石器時代の生活を維持する世界で唯一の民族らしいです。
昭文社の「地図でスッと」シリーズ
本書は昭文社のオンラインストアで試し読みができます。

また、本書以外にも、「地図でスッと」シリーズとして多くの本が出ています。

発行者の昭文社によると、「ライトな地図と楽しいイラストや写真を使い、複雑な歴史経緯や地理的な特徴をわかりやすく解説」、「社会人の学び直し、教科書では記憶しにくい中学・高校生のサブテキストとしても最適」とのことです。
また別のシリーズ本も読んでみようと思います。
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