つぼです。
既に2月ですが、年末年始を過ごした沖縄のネタが続きます。
この記事では、大宜味村のやんばるの森で、銀バナナを自然栽培しているBANANA PARTY 本領さんについて書いています。
BANANA PARTY 本領さんと銀バナナ
BANANA PARTY 本領さんとの出会い
私は10年程前から、徐々にオーガニック志向が進む中で、農業をしたいと思った時期があります。その流れで、「大好きな沖縄で島バナナを育てたい!」と思いつきました。
約4年前の訪琉前、インターネットで、沖縄本島で島バナナを栽培している人を探しました。そして、大宜味村でバナナを栽培しているBANANA PARTY 本領さんにたどり着きました。
本領さんに連絡を取り、バナナ農園を見学したい旨を伝えると、快諾してくれ、本領さんのバナナ農園を訪れることができたのです。
念のために書いておくと、「島バナナを育てたい!」という私の思いつきは、単なる思いつきで終わりました(笑)。
本領さんと共通の友人がいた
こんな風に本領さんと知り合ったのですが、実は共通の友人がいることが判明しました。
その共通の友人は、静岡でMARU FARMという江戸時代さながらの循環型農法(※)で野菜を育てています。
(※)農薬・化学肥料不使用。原則、畑周辺で手に入る植物性堆肥(草、ススキ、米ぬか、草木灰など)で、または無施肥で、循環を意識した栽培方法
MARU FARMでは、安心安全で美味しい野菜の定期販売を行っています。詳細はウェブサイトをご覧ください。
本領さんについて
さて、本領さんについて簡単に紹介します。
本領さんは、2009年8月、埼玉県で従事していた解体業を辞して、就農のため、沖縄本島に移住しました。
移住後、一年ほどかけて調査を行い、大宜味村のやんばるの森でバナナを栽培することに決めました。そして、山林を切り開いてバナナ畑を作り、自然栽培でバナナを育てるようになりました。
BANANA PARTYという屋号(?)から、どんなことがあっても人生を楽しむ本領さんが、パーティのように楽しんでバナナを栽培するという姿勢が感じられます。
本領さんのことを詳しく紹介した記事を見つけたので、リンクをつけておきます。
銀バナナについて
本領さんが主に栽培しているのは、銀バナナと呼ばれる種類のバナナ。
銀バナナは、一般的なバナナの3分の2ほどの大きさで、皮は薄く、濃厚な甘みと程よい酸味が特長です。未成熟時に銀色に輝いて見えることから、銀バナナと呼ばれています。
本領さんの銀バナナの購入方法
本領さんが自然栽培した銀バナナは、本領さんのウェブサイト『BANANA PARTY 時折日記』から購入の申し込みをすることができます。リンクをつけておきます。
また、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどでも購入することができます。
あるいは、タイミングが合えば、私のように、現地で本領さんから直接購入することができるかもしれません。
自然栽培の銀バナナは、たぶん他では手に入らない超希少品です。手に入ったら幸運という心構えが必要です。
銀バナナのオススメの食べ方
濃厚な甘みと程よい酸味が特長の銀バナナは、そのまま食べてもとても美味しいですが、本領さんによると、「皮のまま冷凍しておいて、食べるときに輪切りにし、皮をとって、カチカチに凍ったまま食べる」のがオススメとのこと。
4年ぶりに訪れた本領さんのバナナ農園
本領さんのバナナ農園
さて、2020年の年の瀬、約4年ぶりに本領さんのバナナ農園を訪れました。前回見せていただいたのとは別の、新しい農園でした。
農園の中に入ります。
ところどころ、足元がバナナ農園っぽいです。
本領さんのバナナ農園の中を、どんどん進みます。広いです。
本領さんのバナナの育て方
ここで少し意外なことを書いてしまいます。
私は、バナナの木だと思っていたのですが、実際には、バナナは「木」ではなく「草」に分類されます。
木と草の違いについては、こちらでよく理解できます。
閑話休題。
本領さんがバナナの手入れをしています。
本領さんが行うのはほぼ草刈りのみです。あとは自然のままに、元気に育つのを見守るだけ。
本領さんは、肥料をあげて栄養を足すとバナナが甘えて弱くなってしまうと考えていて、農薬や除草剤、化学肥料はもちろん、牛糞・豚糞・鶏糞などの堆肥、米ぬか、菌類等も与えず、ただ自然に任せてバナナを育てています。
バナナの収穫
バナナは、バナナベルトと呼ばれる赤道を挟んで北緯30度から南緯30度の間で、年間を通して温暖で、多雨でありながら、台風などの暴風が少ない地域での栽培が適しています。
沖縄や奄美地方はバナナ栽培の北限ですが、日によって気温が10度前後まで下がる冬は、バナナ栽培のオフシーズンになります。
オフシーズンながら、ところどころに、実をつけたバナナを見つけることができました。
バナナの購入を希望する私に、当日収穫できたらね…という話でしたが、どうやら分けていただけそうです。
そして、本領さんが収穫を始めました。
どーん。
自然栽培の銀バナナ~♪
バナナの花言葉は…
バナナは木ではなくて草であることを先述しました。せっかくなので、バナナの花についても書いておきます。
まず、バナナの花言葉は「風格」だそうです。草ではなくて木と勘違いしてしまう佇まいのバナナに似合った花言葉ですね。
バナナの花の中から実が育っています。
本領さんがバナナの花を見せてくれました。
花言葉とおり、風格があります。
風格がありすぎて、凶器になりそうな見た目です。
一方で、雨水がたまると美しい姿にもなります。
ちなみに、フィリピン、インドネシア、タイなどでは、バナナの花を食べることもあるそうです。
バナナの試食
本領さんが、もぎたての銀バナナを、試食させてくれました。
もっちりした食感の銀バナナは、その特長とおり、甘くて、ほんのりと酸味があって、思わず笑みがこぼれてしまいました。
バナナの量り売り
私が試食している間に、本領さんは、収穫した銀バナナを手際よく切り分けていました。
本領さんは、主に沖縄滞在中に食べたいという私のために、熟成が進んだ黄色いバナナを分けてくれました。
バナナは量り売りです。
1280グラムありました。右側の熟していない緑色のバナナ3本は、東京へ持ち帰る分です。
本領さんと握手を交わして、農園を去りました。
本領さん、今回もありがとうございました。
再会できて嬉しかったです!
大宜味村を去った後
八重岳で本領さんの銀バナナをいただく
2020年の大晦日と2021年の元旦を過ごした八重岳で、本領さんの銀バナナをいただきました。
八重岳は本当に素晴らしい場所です。その魅力が伝わること必至の(?)記事のリンクをつけておきます。
東京で本領さんの銀バナナをいただく
未熟な銀バナナ3本を東京に持ち帰りました。
那覇空港の廊下には、「来年もぜひ温かい冬を この沖縄でお過ごし下さい」とのメッセージが掲げられていました。
はい、コロナ禍で海外へ行けないならば、次の年末年始も、きっと沖縄で過ごすことになると思います。
沖縄から東京へ戻ると、快晴でした。
帰宅後、自宅マンションの屋上へ行き、スカイツリーに向かって、本領さんの銀バナナを見せびらかしてやりました(笑)。
東京に持ち帰った銀バナナは、既に黄色くて、ある程度熟成が進んでいましたが、全体が黒くなるまで完熟させていただきました。これくらいが実は食べ頃なのかもしれません。
最後の一本。
これで沖縄の余韻もなくなると思うと、少し寂しさがこみ上げてきました。
こんな素敵なバナナを育てる本領さんに敬意を感じながら、薄い皮をそっとめくって、芳しい香りを思い切り吸い込んで、濃厚な銀バナナを丁寧に味わいました。
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