2週間の海外周遊手記の続きです。この記事では主にモルドバについて書いています。
イスタンブールからキシナウへ
イスタンブール空港で朝食
2026年3月16日。まだ暗い中、宿をチェックアウトして、地下鉄でイスタンブール空港へ向かった。空港では十分に時間があったので朝食を食べた。ふんだんにゴマがかかっているシミットいう有名なトルコのパンを使ったサンドイッチにトルココーヒーを付けた。美味い。

キシナウってどこ?
さて、イスタンブールから向かうのはキシナウ。欧州最貧国とも言われるモルドバ共和国の首都だ。
この海外周遊の最終目的地はセネガルで、イスタンブールからセネガルの首都ダカールまでの直行便もある。しかし、せっかくなので他の場所にも寄りたい。色々と調べて、スペインのバルセロナからダカールへ行くことにした。
イスタンブールからバルセロナまでは直行便で検討していたが、たまたま安価なキシナウ経由便を見つけた。
キシナウってどこですのん?と思って調べたらモルドバ共和国の首都だった。私にとってモルドバは未知の国。興味しんしーん。
調べてみるとモルドバへの入国にビザは不要。これはキシナウにも行くしかないな。
ということで、FLYONEというモルドバのLCCで、イスタンブールからキシナウ経由でバルセロナへ行くことにした。

キシニョフ改めキシナウ
私の記憶では、モルドバの首都はキシニョフだった。調べてみると、どうやら、2022年5月13日にキシニョフからキシナウに呼称が変更されたようだ。
日本外務省の発表を記載しておく。報道発表はこちら。
今般、自由と民主主義を希求するモルドバへの我が国の連帯を示すことの意義やモルドバ政府からの要請等を踏まえた総合的な判断の結果として、モルドバの首都の呼称をロシア語による読み方に基づく「キシニョフ」からモルドバで公的に使用されているルーマニア語による読み方に基づく「キシナウ」に変更することとしました。また、この機会に首都以外の地名についても、ルーマニア語による読み方に基づく呼称に変更することとしました。
なるほど、どうりでキシナウと聞いてもピンとこなかったわけだ。
欧州最貧国とも言われるモルドバ
モルドバはルーマニアとウクライナに挟まれた小国で、欧州最貧国と言われることもある。人口は300万人弱だが、近年、慢性的な経済低迷によって多くの若年層・労働層が国外へ流出し、深刻な人口減少を招いているようだ。
主な民族はルーマニア系のモルドバ人で、公用語はルーマニア語。キシナウはルーマニア語で「新しい泉」という意味らしい。
当初、モルドバは訪問国として検討もしていなかったが、このような形で訪問することができて幸運だった。私にとって、101ヶ国目の訪問国となるモルドバ。20時間余りの滞在時間を目一杯楽しむぞ。
通貨はモルドバ・レイ(MDL)
イスタンブールからキシナウまでの飛行時間は約1時間30分。短距離だったが、1時間の時差が生じて、日本との時差がまた大きくなった。

入国後、空港内で両替。行ったことがないのになぜか持っていたロシアのルーブル紙幣(モンゴルかどこかで両替した際に差額調整で渡された気がする)。もしかするとモルドバで両替できるかもしれないと思って持ってきたら本当に両替できた。ルーブルに加えて数枚の1米ドル紙幣も両替した。
モルドバの通貨は「モルドバ・レイ(MDL)」。両替で得たMDLの現金は限られているので、主にバス代など小額の支払いに使った。食事などの支払いにはクレジットカードを使った。

街中の両替所が出しているレート表から、ユーロ、米ドル、英ポンド、ルーマニア・レウ、ウクライナ・フリヴニャ、ロシア・ルーブルの両替が一般的なようだ。地理的な経済圏が透けて見える。

そういえば、キシナウ空港のイミグレで会った中国人男性は「バスでウクライナのオデッサへ行く」と言っていた。彼はエネルギー関係の仕事をしているそうだ。私にとってウクライナも未知の国。いつか行ってみたい。
キシナウを歩く
空港からバスで市街地へ出た。ほぼ一本道で、30~40分と近い。ホテルにチェックインし、少しだけ休むと直ぐに街へ繰り出した。時間と体力の許す限りキシナウを見て回るぞ。
キシナウは15世紀に作られた修道院の集落に起源をもつ。市内にこの長い歴史を感じさせる場所はなさそうだが、インターネットで調べて気になった場所へ足を運んだ。ざっと紹介しよう。
中央市場。垢ぬけない雰囲気だったが、それがいい。果物売場でりんごを買った。

観光名所となっている大キシナウ大聖堂(ナステレア大聖堂)。

大キシナウ大聖堂の内部には立派な内装が施されている。

大キシナウ大聖堂の近くにある凱旋門(勝利の門)。19世紀中期、ロシア帝国がオスマン帝国との戦争に勝利した記念に建設されたそうだ。小さくてかわいい(笑)。

中心部から少し離れたヴァレア・モリロール公園。湖で釣りやカヌーをしている人、散歩をしている人、ベンチに座ってスマホを触っている人などを見て、地元民の憩いの場所だと分かった。

キシナウ駅。ここからロシア、ウクライナ、ルーマニアへ行く国際列車が出ているそうだ。

駅と線路をまたぐ陸橋からの眺め。この辺りは少し寂れた雰囲気だった。

かなり歩いて疲れていたが、力を振り絞ってショッピングモール「mall DOVA」にも行ってみた。渾身のダジャレだが、モールの中にはレストラン街やスーパーマーケットも入っていて便利だ。

そこはかとなく感じるソ連時代の雰囲気
モルドバは1940年から1991年までの約51年間、ソビエト連邦構成共和国のひとつだった。当時の国名はモルダヴィア・ソビエト社会主義共和国で、1991年にソ連から独立してモルドバ共和国となった。
キシナウにはソ連時代に建造された建物がたくさん残っている。

旧ソ連の国で一般的なトロリーバスも走っていて、そこはかとなくソ連時代の雰囲気を感じる。

モルドバ料理
モルドバ料理は2回食べただけだが、はっきり言って美味しい。野菜好きの私にとって、野菜がふんだんに使われているのが嬉しい。

2回ともLa Plăcinteというチェーン店で食べた(店舗は変えた)。もしモルドバを再訪することがあれば、またこの店で食事するだろう。

そういえば、都内にモルドバ料理店があったような…と思って調べたら、やはりあった。モルドバの家庭料理が楽しめる「NOROC(ノーロック)」。今度行ってみるか。

モルドバワイン
ブドウの栽培が盛んなモルドバではワインが重要な産業になっている。モルドバは旧ソ連のジョージアと並ぶ世界最古のワイン産地のひとつらしい。
【楽天市場】ソムリエ厳選のモルドバワインセット
せっかくなので、夕食時に赤ワインも飲んでみた。あまり酒を飲まない私はワインの味もよく分からないが、ほろ酔いになった。

一般社団法人ワイン・オブ・モルドバ・ジャパンという団体がモルドバワインの普及に努めている。同団体のウェブサイトではモルドバの観光情報も出ているのでリンクをつけておく。

【参考情報】沿ドニエストル・モルドバ共和国について
モルドバ東部ドニエストル川東岸のウクライナ国境に接する地域に、ティラスポリを首都とする「沿ドニエストル・モルドバ共和国」という未承認国家がある(通称「沿ドニエストル」、「トランスニストリア」)。
この地域は国際的にはモルドバ共和国の一部とみなされているが実効統治が及んでおらず、事実上の独立状態にある。民族的にルーマニア系が多数を占めるモルドバに対し、沿ドニエストルにはロシア系やウクライナ系が多い。
1991年にモルドバがソ連から独立した後、1992年5月にモルドバと沿ドニエストルの間でトランスニストリア戦争が勃発した。戦争はロシアの支援を得た沿ドニエストルが勝利し、同年7月、和平協定が締結された。以後、停戦状態となっているが、この地域の法的地位は未解決のままで、「凍結された紛争」となっている。
日本人ユーチューバーのBappa Shotaさんが「ロシアに軍事占領された地図には存在しない国の実態」という動画で沿ドニエストルについて丁寧に紹介している。未承認国家と聞くと構えてしまうが、この動画では平和な様子が窺える。リンクNGのようなので、興味があれば検索して閲覧されたい。
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