日本の離島巡りが趣味のつぼです。今まで巡った離島はこちら。
先日、コロナに負けず、北海道の奥尻島へ行ってきました。
この記事では、奥尻島について書いています。奥尻島について知っていただき、訪れるきっかけになれば幸いです。
奥尻島への行き方
奥尻島の場所と人口
奥尻島は北海道の南西端、日本海に浮かぶ島です。江差(えさし)町の西北61キロ、せたな町の南西42キロの位置にあります。
奥尻島役場のウェブサイトによると、2018年5月末時点の人口は2,699人。1960年の7,908人をピークに、年々過疎化が進行しています。
奥尻島へは、飛行機かフェリーで行くことができます。
続いて、アクセス方法について書きます。
飛行機(日本航空)
日本航空(JAL)が函館⇔奥尻を、1日1往復しています(2020年8月時点)。所要時間は片道約30分、あっという間です。出発地から函館までも日本航空を利用すれば、乗継割引が適用されます。
時間に余裕がないときは、飛行機が便利ですが、視界不良で欠航になることも多いので、ご注意ください。私も往路便が欠航となり、奥尻島で2泊する予定が1泊になってしまいました。
函館⇔奥尻の時刻表などはこちらで確認できます。
フェリー(ハートランドフェリー)
ハートランドフェリーが江差⇔奥尻を、1日1往復しています(2020年8月時点)。所要時間は片道約2時間10分です。
私は往復とも飛行機を利用しましたが、もし時間に余裕があれば、例えば片道だけでも、フェリーを利用するのがいいかもしれません。江差までの移動時間も含めて、かなり時間はかかりますが、距離感が実感できるし、飛行機では味わえない旅情があるはずです。
江差⇔奥尻の時刻表などはこちらで確認できます。
地震と津波と避難路
北海道南西沖地震と津波
1993年7月12日午後10時17分、北海道南西沖地震が発生しました。マグニチュードが7.8、推定震度が6のこの地震によって、最大で30.6メートルの高さの津波が奥尻島を襲い、島に大きな被害をもたらしました。
残念ながら、私は時間が足りず、館内を見学することはできませんでしたが、島の中でも特に津波の被害が大きかった青苗地区に、奥尻島津波館があります。
津波館の隣に、 時空翔という慰霊碑があります。
慰霊碑のくぼみは震源地だった南西沖を向いていて、地震のあった7月12日に、海に向かって碑の正面に立てば、くぼみの中へ沈む夕陽を見ることができるそうです。
避難路
北海道南西沖地震の教訓により、島のあちこちに津波発生時の避難路が設けられています。
青苗地区にあり、島内で「ドーム」と呼ばれる避難路が大変珍しかったです。
奥尻島を訪れたら、北海道南西沖地震と津波による震災について何かしら触れることになるでしょう。
地震や津波は日本人なら他人事ではありません。旅先から防災意識を持ち帰ることができたら儲けものですね。
奥尻島の風景
島内を原付で回る
さてここからは、奥尻島の風景をざっと紹介します。
飛行機が欠航したこともあって、私が奥尻島に滞在したのはわずか24時間ほどでしたが、原付を借りて、時間の許す限り島内を見て回りました。
なお、原付は素泊まり民宿 島じかんで借りました。島じかんは奥尻空港から近く、空港⇔民宿の送迎をしてくれます。オーナーの森田さんは親切で、民宿内はとても清潔です。宿泊すれば原付代を少し負けてくれるかもしれません(交渉してみてね・笑)。
鍋釣岩
奥尻島の海岸線には、奇岩が点在しています。中でも、鍋釣岩は島のシンボル的な奇岩です。名前は囲炉裏で使う鍋のツル(弓形の取っ手)に由来するそう。
うにまる公園
フェリーターミナルの近くに、うにまる公園があります。うにまるとは奥尻島のマスコットキャラクターで、写真奥の物体は、奥尻島の名産キタムラサキウニをモチーフにしたモニュメントです。夜間は、120本のとげがライトアップされるそうです。
自然(深い森と豊かな水)
奥尻島は大部分が深い森に覆われています。
森の中は、うるさいくらいに、蝉や虫の鳴き声が響き渡っていました。
白い花が咲いているのをよく見かけました。
誰もいない自然の中で、しばし、蟻や蜂の様子を観察しました。
深い森が水を蓄えるため、島内の川は水が涸れることはありません。島最高峰(584.5メートル)の神威山(かむいやま)山麗から湧く天然水「奥尻の水」も販売されています。
北海道奥尻島 天然水 奥尻の水 500ml×24本【送料無料】
賽の河原
賽の河原は道南五大霊場のひとつで、島最北端の稲穂岬にあります。周辺は公園として整備されています。
先述した津波で亡くなった198人(行方不明者26人含む)の霊を慰めるための慰霊碑もあります。
宮津弁天宮
宮津弁天宮(正式名称:澳津神社)は海に突き出た弁天岬の頂上にあって目を引きます。
道路側から階段を下りて、鳥居を抜けて、階段を上がって神社へ行きます。
神威脇温泉
神威脇温泉は島の西海岸にあるので、私のように運が良ければ、夕陽を眺めながら天然温泉に入ることができます。
神威脇温泉の営業時間や料金などはこちらで確認できます。
また、温泉から一番近い宿、奥尻ゲストハウスimacocoのウェブサイトでは、神威脇温泉が動画で紹介されています。
温泉の近くにある奥尻ワイナリーでは、島で栽培した葡萄を使ったワインを製造しています。
夕景
この日は曇りがちの天気でしたが、私の日頃の行いが良いせいか(笑)、美しい夕景を拝むことができました。
神威脇温泉で汗を流した後は、赤く染まっていく西の空に感動しながら、原付で海岸線を走りました。
北追岬からは神威脇漁港と温泉が見えます。
西の空は驚くほど赤く染まっていきました。
忘れられない夕景です。ありがとうございます。
奥尻島の食事
豊富な水産物
奥尻島は食の宝庫です。特に、うに、ほや、あわび、いか、ほっけなど水産物が豊富に揃っています。飲食店の数はそれほど多くありませんが、食堂や寿司屋、また民宿などでも、島の食材を使った美味しい食事をいただくことができます。
宿泊施設や食事処は奥尻島観光協会のウェブサイトをご参照ください。
続いて、私が島でいただいた食事を紹介します。
写真に出ているほぼすべての食材が島で採れたものです。
西京漬け定食
島の最北、賽の河原公園にあるさくらばなでいただいた「西京焼き定食」。写真はますの西京焼きですが、食いしん坊の私は、ほっけの西京焼きを単品で追加しました(笑)。
ちなみに、店名のさくらばなというのは店主の苗字(桜花さん)です。
うに丼定食
青苗地区にある潮騒でいただいた「うに丼定食」。うに丼以外に、ほっけやいかなど島の食材がふんだんに盛り付けられて出てきました。これで、なんと、税込2500円。激安です。味はもちろん極上でした。
しかも、ミョウバンや着色料などが無添加の塩水うに。市販のうにには概ねミョウバンなどが使われているので、化学物質過敏症の私は食べることができません。高価なものでもあるし、私にとって、うにを食べることは貴重な体験です。なお、うに漁は5月~8月が盛んです。
【おまけ情報】函館のオススメの宿
湯の川温泉 笑~えみ~函館屋
道外から奥尻島を訪れる場合、函館を経由することが多いと思います。
私が泊まったオススメの宿をふたつ紹介しておきます。
まずは、厳選かけ流しの温泉と手作りの朝食で癒やされる、笑~えみ~函館屋。
全26室の小さな宿なので、スタッフの目が行き届き、良質なサービスを受けることができました。空港から近く、あえて歩けば徒歩30分です。
公式サイトはこちら。
【楽天トラベルで空室検索】厳選かけ流し温泉と手作り朝食の小さな宿 湯の川温泉笑~えみ~函館屋JRイン函館
続いて、JRイン函館。
JR函館駅に隣接していて、JRはもちろん、市バスや市電などで移動するにもとにかく便利。まだ新しくてとても快適です。何より、最上階のラウンジからは朝市や函館山が、大浴場からはJRの線路や列車が一望できます。
公式サイトはこちら。
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