【沖縄】伝承200年!新垣カミ菓子店のちんすこうなら間違いない

グルメ
この記事は約9分で読めます。

2019年10月31日午前2時40分頃、首里城で火災が発生し、首里城の中心的建造物である正殿など6棟、計4200平方メートルが全焼しました。

つい先日、ゆいレールから首里城の凛々しい姿を拝んだばかりなので、信じられない思いです。地元の人々のことを思うと、心が痛みます…。

新垣カミ菓子店は影響ないことを電話で確認しました。首里城公園内の直売店については、状況は確認できていません。【2019年10月31日追記】

台湾と沖縄(那覇)へ行ってきました。最近マイブームの“はしご旅”です。LCC万歳!

この記事では、那覇にある新垣カミ菓子店を紹介します。同店は余計な添加物を使わず、ちんすこうなどの琉球菓子を手作りしています。その歴史はなんと、200年!

よくある添加物を使ったちんすこうの例も載せているので、ちんすこうを選ぶ際の参考になれば幸いです。

新垣カミ菓子店 200年の伝承

基本情報

新垣カミ菓子店の基本情報です。

  • 住所:沖縄県那覇市首里赤平町1-3-2
  • 電話:098-886-3081
  • 営業時間:9:00~17:00
  • 定休日:日曜日
  • ウェブサイト:http://arakaki-kami.com/

新垣カミ菓子店の歴史は約200年前の琉球王朝時代までさかのぼる

新垣カミ菓子店は、約200年前の琉球王朝時代、王府の包丁役(料理方)を務めていた新垣親雲上淑規(あらかきぺーちんしゅくき)が開祖です。

当時の琉球王朝は、日本と中国との両属関係にありました。開祖の新垣親雲上淑規は、日中両国の菓子製法技術を取り入れて、琉球独特のお菓子を作り上げました

それが琉球王朝伝来のお菓子になるのですが、元々は、琉球王朝の王族や貴族だけが祝い事などの際に食べる貴重なお菓子でした。

廃藩置県後の1908年、三世の新垣淑康が新垣菓子店を開き、琉球菓子は一般に普及し始めました。

開祖・新垣の名を冠する琉球菓子の店は3軒ある

現在、新垣淑康が開いた新垣菓子店は、淑康の三男筋にあたる「琉球菓子元祖本家新垣菓子店」、六男筋にあたる「有限会社新垣菓子店」、七男(淑正)の妻、カミが戦後に開業した「新垣カミ菓子店」の3軒に分かれています。

200年の伝承の誇りを感じる「昔からの味は絶対に変えてはいけない」との言葉

新垣カミ菓子店を訪れた

新垣カミ菓子店への行き方

先日の訪琉時、新垣カミ菓子店に行ってみました。

ゆいレールの儀保駅から徒歩3~4分の場所にあります。

ゆいレール儀保駅ホームからの眺め

新垣カミ菓子店は、本家新垣菓子店の隣にあります。周辺は古い建物が多く残る住宅街で、人も車も少なくて静かです。

新垣カミ菓子店の建物は築50年とのこと。

入口に着きました。

新垣カミ菓子店 店内の様子

中に入ると、「手作りで職人が良しと思ったものだけを、お客様へお届けしています」、「国産小麦粉・豚脂使用」との案内が目に入ります。

店(工場)内では、花ぼうるという商品の袋詰めが行われていました。

花ぼうるの袋詰め工程

店内を観察する私に、お店の人が「食べる?」と言って、お茶と一緒に花ぼうるとくんぺんを出してくれました。思わぬ歓待にテンションが上がりました。

琉球流おもてなし

手作業で商品を箱詰めする場面も目撃しました。

琉球菓子作り体験ができる

店の奥では琉球菓子作り体験が行われていました。この日は花ぼうるを作っていました。

琉球菓子作り体験は1100円で、事前予約制とのこと。今度体験してみようかな…。

新垣カミ菓子店の商品

オススメは黒糖ちんすこう

私のオススメは黒糖ちんすこうです。白砂糖はできれば避けたいし、黒糖だとより沖縄らしさを感じられるので。

原材料は国産の小麦粉、沖縄県産の黒砂糖、ラード、膨張剤です。

ちんすこうの意味

参考までに、ちんすこうは漢字で“金楚糕”と書きます。=黄金色に輝く、=ほどけるような口当たり、=焼菓子という意味です。

ちんすこう以外の商品

くんぺん(左)、花ぼうる(右)

ちんすこう以外に、花ぼうる、ちいるんこう、くんぺんなどの商品があります。商品の詳細は新垣カミ菓子店のウェブサイトでご確認ください。YouTube動画はこちら

添加物の膨張剤について

新垣カミ菓子店では膨張剤を使用しています。確認したところ、ちんすこう、黒糖ちんすこう、ちいるんこうには重曹を、花ぼうる、くんぺんにはベーキングパウダー(BP)を使っているとのこと。BPがアルミフリーかどうかは未確認です。

重曹は摂取しても問題のない添加物だと判断しています。

どこで買う?

新垣カミ菓子店は小さな工場で手作りしています。大量生産できないため、街中の土産店などには置いていません。新垣カミ菓子店(工場)以外で、購入できる場所を載せておきます。

首里城公園内の直売店

首里城公園内に直売店があります。

また、首里城内にある鎖之間(さすのま)が琉球王朝時代の伝統菓子やお茶を味わうことのできる有料体験施設となっていて、そこでは新垣カミ菓子店のお菓子が出てきます。

鎖之間の詳細はこちら

デパートリウボウ 地下一階の食品売場

私と新垣カミ菓子店の出合いは、デパートリウボウ地下一階の食品売場でした。

ちんすこうと黒糖ちんすこうが置かれていました。その凝った箱に書かれた説明書きと原材料名を見て、これは間違いない!と確信して買ったのが最初でした。

場所はこちら

那覇空港 国内線ターミナル2階の沖縄美々

那覇空港 国内線ターミナル2階の出発ロビー中央北側にある沖縄美々(おきなわちゅらじゅら)でも買うことができます。

沖縄美々の店内には、新垣カミ菓子店の入口にあったのと同じ「手作りで職人が良しと思ったものだけを、お客様へお届けしています」、「国産小麦粉・豚脂使用」という案内が掲げられています。

新垣カミ菓子店の商品は、沖縄美々のおすすめ品にもなっています。

場所は新垣カミ菓子店のブログをご参照ください。

全国発送もしている

新垣カミ菓子店では、全国発送もしています。連絡先を載せておきます。

  • メール:info@arakaki-kami.com
  • 電話:098-886-3081

オンラインショップ(2021年1月追記)

2021年1月、新垣カミ菓子店のブログでこの記事を紹介していただいたことを知って、調べてみると、ウェブサイトがリニューアルされていました。新しいウェブサイトにはオンラインショップも設置されています。

オンラインショップでの売上の一部を「首里城復興義援金」として寄付しているそうです。


楽天市場でも買うことができます。

楽天市場で新垣カミ菓子店の商品を見る

街中で売られているちんすこうの例

街中でよく売られているちんすこうの原材料を載せておくので、商品選びの参考にしてください。


これは有限会社新垣菓子店のちんすこう。新垣カミ菓子店同様、膨張剤以外の添加物は使用していません。さすがは開祖・新垣系3軒の内の1軒。良品です。


これは植物油脂、香料、着色料が気になります。また、黒糖ちんすこうなのに、砂糖の方が多く入っています。


これは紅芋とパインに入っている着色料(KCバイオレット、黄色4号)が決定的にNGです。ココナッツちんすこうは重曹以外は無添加なのでOKです。


原材料名が多過ぎて細かくは見ませんが、香料や着色料の文字が確認できた時点で、私は買いません。


これは余計な添加物を入れている典型的な商品です。間違ってもこういうものを選ばないよう、原材料名はしっかりと確認したいです。

那覇市内の移動にはゆいレールのフリー乗車券が便利

ゆいレールのフリー乗車券

余談になりますが、ゆいレールのフリー乗車券があると那覇市内の移動に便利です。

1日券(800円)と2日券(1400円)あります。有効期間は購入後24時間、48時間ので、夕方や夜に買ってもお得に使うことができます。

券売機の購入画面

2019年10月1日、ゆいレールの新区間が開通していた

ゆいレールが首里駅からてだこ浦西駅まで延伸されていました。

延伸工事をしていることは知っていましたが、この日、路線図を見るまで新区間(石嶺~てだこ浦西)が開通したことを知りませんでした。どうやら、2019年10月1日に開通したようです。

せっかくなので、1日券でてだこ浦西駅まで行ってから、折り返して新垣カミ菓子店の最寄駅、儀保駅へ行きました。

てだこ浦西駅前には大きな駐車場がありました。那覇周辺は慢性的な交通渋滞となっているので、パークアンドライドの拠点にする狙いがあるようです。

パークアンドライドの拠点となるてだこ浦西駅前の駐車場

沖縄本島を訪れる人は年々増加していて、ゆいレールは現在の2両編成では輸送能力が不足するため、数年後には3両編成になる予定です。

てだこ浦西駅に停車中の列車(2両編成)

コメント

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。